こんにちは。
司法書士の熊木です。
昨日少し時間があったので、自分がマレーシア進出(およびマレーシア進出サポートサービスの開始)を決心した経緯について改めて思い起こしてみました。
今日はそれを書き記しておきたいと思います。
そもそもの始まりは、既存のクライアントから東南アジア進出の相談を受けたことでした。
私は平成16年から兵庫県神戸市を拠点として司法書士として活動をしておりまして、
主に企業法務(会社設立からその後の登記手続きや契約法務など)、債務整理、相続、不動産取引などに取り組んできました。
その中でも、特に企業法務に関しては、
司法書士の得意分野である登記手続きだけでなく、
税務、許認可、在留資格、融資、助成金などの点についても情報提供できる体制づくりに取り組むなど、
力を入れて取り組んできました。
港町神戸という土地柄、外国人からのご相談も多く、
外国人による日本での起業、またそれに関連して在留資格や帰化のお悩みに関してもよくお話しを伺っておりました。
開業6年目を迎えたあたりから、開業初期の頃に私が会社設立のお手伝いをさせていただいた企業様が、
日本での経営も安定し、徐々に海外、とくに発展著しい東南アジアに目を向けるようになりました。
そして私の元へ海外での法人設立サポートもやってもらえないかという話しが入ってくるようになったのです。
当時は、私自身にまだ海外進出に関するノウハウも知識もありませんでしたので、
特に報酬等はいただかず、ボランティアのようなかたちでサポートさせていただくのみでした。
この時点では、海外進出サポートを自分の仕事にすることは、思ってもいませんでした。
ノウハウ不足だけでなく、そもそも現地専門家とお客様との間に私(日本の専門家)が入ることに意味があるのか、という点に懐疑的であったためです。
しかしながら、その後、顧客の進出案件をサポートをしたり、
自身で積極的に海外の現地専門家の視察に行くなかで少しずつ考えが変わっていき、次のような考えをもつようになりました。
・日系企業が海外進出をする場面において、現地の法務と日本の法務の両方が分かっている専門家は非常に少ない(特にマレーシアでは)。
・現地法人の設立やその後手続きにおいて、日本本社側での書類準備や手続きが必要となることがある(例:日本本社側の登記事項証明書や定款やそれらの書類に対する公的認証手続き。親会社側の定款を変更など)。
・その点、両方の法務を理解している専門家が間に入ることで、ご担当者の手間は軽減され、手続きは非常にスピーディーとなり、現地と日本側の一括したスケジュール管理が可能となる。
・また、会社設立後の場面においても、両方の法務がわかっている専門家が間に入ることで、現地法人と日本本社の共通理解を深めることができる(私の経験した範囲では、日本本社側の法務部や総務部のご担当者は、現地法人の定款や契約書類の内容を理解されていないケースが多かった)。
このように考えるに至った私は、
開業当初から掲げていた
『この分野の仕事は熊木事務所に依頼するのが一番。熊木事務所に任せれば安心』と言われる地位を神戸で確立すること。
という理念に通じるということもあり、
「海外進出サポート」を自分の仕事とすることに決めました。
海外進出サポートをする中で私が拠点としてマレーシアを選んだ理由は、
・成長著しい東南アジアに位置していること。
・今後、東南アジアのハブ的存在(東南アジア地域の統括拠点)になる可能性が高いと思ったこと(地理的に東南アジアの中心であるだけでなく、多言語を話せる人材が非常に多い上に、既にハブとなっているシンガポールと比べてあらゆるコストが格段に安い)。
・親日であること。
・駐在員やその家族が生活するのが現実的な程度に治安がよい国であること。
・外資による100%出資が認められている業種が多い(非常に大事)。
・個人の所得水準がすでに中進国と言われる水準にあり、今後もさらなる上昇が期待でき、多くのサービス業が進出してくることが予想されること。
というあたりです。
実際、この1年間マレーシアを拠点に活動してみて、
これらのことは間違っていなかったと再確認するに至っています。
現地実務に関する経験不足は、経験豊富な現地専門家との提携により解消され、
今では、日本とマレーシアの双方に関して質の高い法務サービスが提供できる体制が整っていると自負しております。
少しでも多くの日系企業様のお役に立てればと思っておりますので、
些細なことでもお気軽にご連絡いただければ幸いです。
どうぞ宜しくお願い致します。
司法書士 熊木雄介
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Mail: info@office-kumaki.name