ラブアン法人の「確定申告スケジュール」と「法人設立時期の検討」。

こんにちは。

司法書士の熊木です。

今日は、「ラブアン法人の確定申告(法人税申告)のスケジュール」と「設立時期の検討」についてお話ししたいと思います。

 

1.ラブアン法人の確定申告スケジュール

これはラブアン法人のデメリットのひとつだと思うのですが、マレーシア法人(SDN BHD)や日本法人と異なり、ラブアン法人は事業年度を自由に設定することができません。

例えば日本法人の場合、11月11日に設立した会社であれば、事業年度を定款において「毎年11月1日から翌年10月末日までとする」と定めることが可能です。そうすることによって、初年度は会社設立日である11月11日から翌年10月末日までということになり、この会社にとっての初めての確定申告は翌年12月末日までにすればよい、ということになります(日本の場合、法人税の確定申告は事業年度末から2ヶ月以内)。

もしくは、11月11日に設立した会社でも、もし親会社や関連会社の事業年度末が3月末であれば、「毎年4月1日から翌年3月末日まで」を事業年度として定め、決算を合わせることが可能です。

ところが、ラブアン法人の場合、事業年度は毎年1月1日から12月末日まで、と固定されており、変更することは認められていません。

そして、毎年3月末日までに、全事業年度の法人税申告をする必要があり、trading activity を行なった会社については、その期間中に会計監査も行なう必要があります。

 

2.法人設立時期の検討

上記の点からしまして、現時点でラブアン法人設立を検討されている方としましては、少し悩ましい問題が発生します。

2014年中に設立するのか、それとも来年になってから設立するのかという問題です。

設立時期を2015年1月1日以降にした場合、確定申告の時期は2016年3月末でよいということになりますので、会社を設立した当初の時期をばたばたと確定申告作業に費やす必要がないということにいなります。

対して、2014年中に設立した場合、設立日から2014年12月末までの1~2ヶ月程度の期間について、来年3月末までに確定申告をする必要が発生しますので、法人設立時から少々煩わしい作業が発生することになります。
(とはいえ、2014年中に設立したとしても、その後、法人口座を開設するのにあれやこれやと1~2ヶ月はかかりますので(法人口座の開設は近年何かと厳しくなっており、審査に時間を要します)、実質、2014年中は法人としては事業活動をすることはできず、それほどややこしい確定申告にはならないかと思いますが。)

上記の点だけであれば、法人設立時期の検討はそれほど悩ましいものになりませんが、外国人が海外でビジネスをするという点でもうひとつ判断材料にしなければならないのは、法人設立や就労ビザ、そして銀行口座開設の要件が急に変わる可能性があるという点です。

とくにラブアン法人については、税率が低いという点や秘匿性が高いという点でマネーロンダリング等の悪事にも利用されやすいという側面があり、当局としては常にその運用方法の改善(悪事に利用されない制度にするための修正。)を検討しています。

実際、現在も2015年に向けてルールの改定作業が進められているとの情報もあり、現在の運用が今後もそのまま続くのかというと必ずしもそうとは言えません。

その観点からしますと、設立できるうちにしておく、つまり「準備が整い次第、2014年中に設立しておくのが得策」というのもひとつの考え方かと思います。

以上、ご参考になれば幸いです。

熊木
E-Mail: info@office-kumaki.name

 

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