ITビジネスでマレーシア移住・起業、MSCステータスかラブアン法人か。

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こんにちは。
司法書士の熊木です。

マレーシアには、MSC Malaysia StatusというIT企業向け優遇政策があります。

そのメリットは、

  • 最大10年間の法人税非課税
  • 外国人知的労働者(日本人含む。)に対して、原則として無制限で就労ビザを発行できる。
  • 外資100%ももちろん可能。

などがありまして、マレーシア進出を検討されているIT企業さんであれば、ぜひ一度は検討していただきたいものです。

法人設立後に申請することはもちろん可能ですし、設立と同時申請で準備を進めることももちろん可能です。

ただ、すべてのIT企業さんにお勧めできるかといいますと、以下のようなデメリットがありますので一概にそうとも言えません。

  • MSCが認可された後、MSC指定のビルに入居することが求められる(一等地にある立派なオフィスビルばかりですので、基本的に家賃高いです)。
  • MSCに関連するビジネスとそれ以外のビジネスを分けて会計資料を作成する必要があり、また定期的(四半期毎)に財務報告をする義務がある。

つまり、法人税の免除等を受けることができる代わりに、それなりの経費の支出や手間が発生するのです。

また、申請すれば簡単に取得できるというものでもなく、もちろん審査がありますので、少なくとも数か月から長ければ1年はかかりますし、取得するまでには何度もマレーシアへお越しいただく必要があります。

ということで、お勧めできるとすれば、それなりの資金力やマンパワーがあるIT企業やマレーシアでそれなりの規模を目指すIT企業ということなりますので、個人レベルでITビジネスをやっているという方には基本的にはお勧めしません。

「個人レベルでITビジネスをされており、そのマレーシア国外収益を元手としてマレーシアへ移住されることを検討されている方」は、やはりラブアン法人で就労ビザをとる、という方法が今のところ一番適しているのではないかと私は思います。

ラブアン法人の場合、100%非課税ではないものの、マレーシア国外の収益は税率3%または上限2万リンギですので、MSCビルの家賃や財務報告の手間や費用等を考えれば上限2万リンギの税金は安いかと思いますし、ラブアン法人で就労ビザを取得する場合、法人設立→ビザ申請→ビザ認可までは日本にいながら進めることが可能で、最後のビザ受け取りの際に初めてマレーシアへお越しいただければOKですので非常にスムーズです。

ただ、ラブアン法人はあくまでも、マレーシア国外のビジネスをするための法人ですので、マレーシア国内向けにITビジネスを展開していきたいという方のためのものではありません。

ただ、将来的にマレーシア国内でITビジネスを展開したいと思った場合、ひとまずラブアン法人の就労ビザでマレーシアに移住した後、ラブアン法人の子会社としてマレーシア法人を設立してマレーシア国内向けにITビジネスを展開する、そして資金的に余裕があればその子会社でMSCステータス取得を目指すということもひとつの方法かと思います。

ちなみに、弊社では、マレーシア法人の設立はもちろんサポートさせていただいておりますし、MSCステータスの申請も弊社ネットワークにてお手伝いさせていただいております。

それではまた。

2016年4月6日

司法書士 熊木 雄介
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