こんにちは。
KSG Holdings Ltd.の司法書士 熊木です。
今日はマレーシア法人の休業(休眠)制度について。
私の理解では、
これまでマレーシア法人には、日本法人のような休業届の制度はなく、
たとえ、休業状態であっても、毎年Auditorによる会計監査を受け、税務署に対して法人税の申告を行い、
マレーシア会社登録委員会(SSM)に対して年次報告が必要でした。
この点、
どうやら、2018年1月末に施行された新マレーシア会社法にあわせて、
休業状態にあるマレーシア法人を対象とした年次の法定監査(Statutory Audit)を免除する制度も設計されたようです。
ただ、休眠状態にあるからといって直ちにこの免除制度を利用できるわけではなく、
少なくとも2~3年は休眠状態であることが要件とされているようです。
詳細は下記リンクに記載されておりますのでご参照ください。
https://www.ssm.com.my/sites/default/files/companies_act_2016/pd3_2017-qualifying_criteria_for_audit_eemption_for_certain_categories_of_private_companies.pdf
なお、この免除を受けた場合でも、マレーシア会社登録委員会(SSM)への年次報告(Annual Return)の提出は必要となっております。
( 導入されたばかりの制度なので正確なことはまだ分かりませんが、
税務署への申告も基本的には毎年必要にはなるのではないかと思います。)
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雑記:
元村上ファンドの村上世彰さんの著書『生涯投資家』、すごく面白かったです。
(目次)
はじめに――なぜ私は投資家になったか
第1章 何のための上場か
上場のメリットとデメリット/官僚として見た上場企業の姿/コーポレート・ガバナンスの研究/ファンドの立ち上げへ――オリックス宮内義彦社長との出会い/日本初の敵対的TOBを仕掛ける/シビアな海外の投資家たち
第2章 投資家と経営者とコーポレート・ガバナンス
私は経営者に向かなかった/私の投資術――基本は「期待値」、IRR、リスク査定/投資家と経営者との分離/優れた経営者とは/コーポレート・ガバナンス――投資家が経営者を監督する仕組み/累積投票制度を導入せよ――東芝の大きな過ち
第3章 東京スタイルでプロキシーファイトに挑む
東京スタイルへの投資の始まり/十五分で終わった社長との面談/激怒した伊藤雅俊イトーヨーカドー会長/決戦の株主総会/なぜ株主代表訴訟を起こしたか/長い戦いの終わり
第4章 ニッポン放送とフジテレビ
フジサンケイグループのいびつな構造/ニッポン放送株式についてくる「フジテレビ株式」/グループ各社の幹部たちの思惑/本格的にニッポン放送への投資に乗り出す/生かされなかった私たちの提案/私が見たライブドア対フジテレビ/逮捕
第5章 阪神鉄道大再編計画
西武鉄道改革の夢――堤義明氏との対話/そして阪神鉄道へ/会社の将来を考えない役員たち/阪神タイガース上場プラン――星野仙一氏発言の衝撃/またしても夢は潰えた
第6章 IT企業への投資――ベンチャーの経営者たち
ITバブルとその崩壊/光通信とクレイフィッシュ/USEN、サイバーエージェント、GMO/楽天――三木谷浩史氏の積極的なM&A/ライブドア――既得権益に猛然と挑んだ堀江貴文氏
第7章 日本の問題点――投資家の視点から
ガバナンスの変遷――官主導から金融機関、そして投資家へ/日本の株式市場が陥った悪循環/投資家と企業がWin‐Winの関係になるには/海外企業の事例――Appleとマイクロソフト
第8章 日本への提言
株式会社日本/コーポレート・ガバナンスの浸透に向けて/モデルケースとしての日本郵政/もう一つの課題――非営利団体への資金循環/世界一の借金大国からの脱却
第9章 失意からの十年
NPO/東日本大震災について/日本における不動産投資/介護事業/飲食業/アジアにおける不動産事業/失敗した投資の事例――中国のマイクロファイナンス、ギリシャ国債/フィンテックへの投資
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今はこの本読んでます。
もとと日銀に勤めていた方が書いたビットコインや仮想通貨に関する考察。
こちらも最高に面白いです。
サトシ・ナカモトと名乗る人物が2008年に発表したBitcoin に関する論文も少しずつ読んでみようと思っています。
サトシナカモトの論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」
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それではまた。
2017年12月1日
司法書士 熊木 雄介
Email: info@office-kumaki.name
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