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こんにちは。
KSG Holdings Ltd.の司法書士 熊木です。
今日は、マレーシアでの決算の際にローカル会計士やCompany Secretaryが使用する用語
Management Account (マネジメント・アカウント)について。
この用語が登場する場面としては、たとえば、
Auditorから見積もりを取得するときに「お見積りをさせていただくにあたっては、まずは御社のManagement Account をメールしてください」
ラブアン法人が2万リンギットの法人税を支払うときに「2万リンギットの小切手と署名済みのManagement Accountをご郵送ください」
のような場面があります。
Accountという単語が含まれていることから、
このManagement Accountは銀行口座の取引履歴か何かであると勘違いされることが多いでのですが、
実は、このManagement Accountとは、御社の会計帳簿のことを指しております。
つまり、
上記の例で言うと、
「お見積りをさせていただくにあたっては、まずは御社の会計帳簿をメールしてください」
「2万リンギットの小切手と署名済みの会計帳簿をご郵送ください」
ということになります。
ただ、
前者の場合は、御社会計帳簿のすべての送信が求められているのに対して、
校舎の場合は、貸借対照表と損益計算書のみを提出すればOKとされているなど、
Management Accountの提出が求められる場面ごとに、会計帳簿のうちの何を提出する必要があるかは異なったりもします。
ただ、基本的には、
まずは General Ledger(総勘定元帳)、Balance Sheet(貸借対照表)、Profit and Loss sheet(損益計算書)の3点を
ご提出いただければ概ね足りる場面が多く、
あとは、場面ごとに相手方が求める資料を提出するということで良いかと思います。
日本人の感覚からすると
会計帳簿のうちの何を出してほしいのかを明確に教えてくれれば
メールでの無駄なやり取りが発生せずにお互いに効率的に思うのですが、
マレーシアの専門家は、ひとまず始めはざっくりと「Management accountを提出してください」とだけ言ってきて、
その後、私の知る限りほぼ間違いなく、Management account とは何ですか?
という質問がクライアントさんから入り、
そしてその都度Management accountとは・・・という上記のような説明がされる、
とやり取りがこの時期マレーシア中で行われております。
このようなことはこのManagement Accountという単語だけに限らず、
そのほかの多くの「専門家と一般の人」との間で行われており、
非常に無駄なやり取りだなと思いますし、
これまでに私から何度も、
「相手が知らないだろう専門用語については、初めから説明を入れてあげれば効率がよいのでは?」的なことをアドバイスしたのですが、
彼らなりのやり方があるらしく、まったく改善されません。
おそらく、私のアドバイスが彼らに響かない理由としては
彼らは今日の仕事(メール返信)を少しでも早く終わらせるために
後のことはともかくとしてひとまず簡易にメールを返信する、
対して、私は、
長い目でみて無駄なやり取りがないように、今日のうちに色々と注釈を入れてメールを返信する、
という、何を大事にするかという価値観や生き方の違いからなのかもしれない
と最近は感じてきました。
また、効率という観点以外にも、
マレーシアでは、会社の取締役や株主というのは、
ある程度の会社法・会計の知識があるのは当然という前提がありますので、
その点からも、あまり丁寧に専門用語の説明がなされないという点もあるように感じます。
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目次:
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完成次第、オンラインストアにて販売させていただきます。
それではまた。
2019年1月14日
司法書士 熊木 雄介
Email: info@office-kumaki.name
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