2019年度から必須となる会計監査とは? 日頃から準備しておくべきことは?

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こんにちは。

KSG Holdings Ltd.の司法書士 熊木です。

 

2019年度から必須となる会計監査(Audit)について

先日からこのブログでお伝えしているとおり、

2019年度に関する決算より(=2020年3月の申告より)、

コンサル業、IT業、貿易業、デイトレーディング等のTrading 活動を行うラブアン法人は、

法人税申告の前にAuditorによる会計監査を受けることが必須となります。

 

これまでは、法人税定額2万リンギを選択することで、

会計監査は免除されておりました。

 

つまり、

ステップ1:会計帳簿作成(御社自身で行うか、外注)

ステップ2:2万リンギの支払い+会計帳簿提出+法人税申告

という2ステップで法人税申告が完了していたわけです。

 

残念ながら、2019年度以降は定額2万リンギットの選択肢がなくなりましたので、

今後は、

ステップ1:会計帳簿作成(御社自身で行うか、外注)

ステップ2:外部Auditorを選任し、ステップ1で作成した会計帳簿をチェックしてもらい、監査レポートを発行してもらう

ステップ3:利益の3%の支払い+監査レポートの提出+法人税申告

という3ステップとなります。

(現在行っている2018年度に関する法人税申告では、まだ2万リンギットが選択できます)

 

会計監査とは?

ステップ2の会計監査で何が行われるかといいますと、

Auditorは、

会計帳簿がマレーシアの会計基準に則って適正に作成されているか、

会計帳簿に計上されている数字(銀行口座残高、売掛金残高等)が実体に合致しているか

などをチェックし、

不明なものがあれば説明や資料提出(契約書や請求書や領収書など)の提出を求めてきますし、

もし誤りがあれば、その是正をする等を行うこととなります。

Auditorは、

その対象会社が取引をしている銀行に問い合わせをして残高をダブルチェックしたり、

対象会社の取引先に問い合わせをして期末時点の売掛金残高や買掛金残高が正しいかどうかのチェックを行ったりします。

 

会計監査にむけて日頃から準備しておくべきこと

もしAuditorが納得のいく説明や資料提出明確に答えられない場合には、

監査レポートを発行してもらうことが遅れ、法人税申告が期限までに間に合わないというようなことも考えられますので

日頃からできる限り資料を整えておくことが

2019年度以降のラブアン法人運営ではより求められることとなります。

 

ラブアン法人の法人口座でデビットカードを発行してもらえる銀行もありますが

デビットカードを多用して細い支出などを繰り返したようなものに関しても

すべてを正確に記帳し、Auditorからの質問に答えることができるようになっておかないといけませんので

今後は、あまりデビットカードは多用されない方が

決算を楽にするという観点からはベターです。

 

ラブアン法人の利益を普段の生活費として利用されたいような方の場合、

ラブアン法人から株主への配当(Dividend)は、マレーシアでは非課税ですので、

マレーシア居住者の場合は、利益を配当してから、生活費は個人口座のデビットカード等で使う

という方がよろしかと思います。

(マレーシア以外の国に住んでいる方の場合、

海外の法人からの配当収入がその国の税制上課税対象とならないかどうかを

事前にその国の税の専門家に確認していただくのがベターです)

 

なお、会計監査においてAuditorから資料提出を求められた際に

もし御社から提出する資料(契約書、領収書、請求書など)が英語以外の言語で作成されている場合は

英語に翻訳したものの提出を求められます。

 

したがいまして、

その際の手間を減らすためにも

できる限り、契約書や請求書などは英語で作成、もしくは日本語と英語の併記をするようにしておかれるのが

私としてはお勧めです。

 

それではまた。

2019年1月31日

司法書士 熊木 雄介
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