ラブアン法人の就労ビザ要件改訂のその後。

こんばんは。
司法書士の熊木です。

ラブアン法人の就労ビザの申請要件が今年に入ってから厳しくなったことは以前にお伝えしましたが、その後、色々と動きがありましたのでお伝えいたします。

今年に入ってから、以下のような変遷がありました。なんともマレーシアらしいですが、この数ヶ月の間に厳しくなったり、緩くなったりしています。

(1)2015年1月中頃 日本人案件に関しても「ビジネスプラン提出」が必須となりました。

(2)2015年2月末 就労ビザ申請に関する新ガイドラインが正式に発表され、「ラブアン島でのオフィス設置義務」、「ラブアン島での銀行口座開設義務」、「25万リンギット相当の資本金」、「マレーシア国内の住所」、「申請者の月額報酬は1万リンギット相当以上に設定すること(以前は月額5,000リンギットでOKでした)」等の要件が追加。そして3月1日から即時施行。

(3)新ガイドライン発表後すぐに、関係団体(ラブアン信託会社の団体)から、新ガイドラインは「厳しすぎる」「現実的ではない」としてラブアン当局に抗議。そして関係団体とラブアン当局で協議開始。

(4)協議の結果、現状としては、「ラブアン島でのオフィス設置義務」、「ラブアン島での口座開設義務」、「マレーシア国内の住所」、「ラブアン島での口座開設」という3つの厳しいハードルについては、施行が停止されています。
 また、「資本金25万リンギット」についても、資本金証明書の提出は、原則として不要とされ、単に資本金25万リンギットの会社を設立すればOKということになりました(ラブアン当局にとっては、資本金が増えたことで登録料収入があがるということで一応良しとなり、このようなよく分からない結論となりました)。

(5)ただし、現在施行が停止されている「ラブアン島でのオフィス設置義務」等については、依然協議中の段階にあり、このまま撤廃されるのか、それとも再度施行に至るのかは現在まだ不透明。話し合いがいつ終結し、いつ結論に至るのかさえも不明。

そして今に至ります。

提携先ラブアン信託会社としては、

「ラブアン島にオフィスを設置する要件が施行される可能性もゼロではない。ただ、その要件を課してしまうと、多くの案件が費用対効果の点で申請を諦めざるを得ないという点は、協議の中で、ラブアン当局にある程度伝わったという感触はある。よって、このまま施行されない可能性もある。ワーストシナリオとして、この要件が施行されたとしても、バーチャルオフィスを借りて、単に書類上、ラブアン島内のオフィスを用意すればOKというようなかたちで収めることができればと思っている」

とのことです。

とりあえず彼らの頑張りに期待したいところです。

なお、少し話が飛びますが、ラブアン法人は、基本的には、マレーシア国外に対してビジネスや投資をするための法人ですが、マレーシア国内に一般のマレーシア法人を設立し、ラブアン法人がその親会社となり、マレーシア国内でビジネスを展開する、というような使い方も考えられます。ラブアン法人で得た就労ビザに認められる活動範囲というものには、気をつける必要がありますが。ご参考まで。

それでは今日はこれにて。

熊木
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