ラブアン法人の実体要件の現状と1月7日、8日あたりまでにご対応いただくべきこと。

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明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。

1.実体要件の現状

2019年12月末までには正式に発表されると言われていた
経済的実体要件(Economic Substance Requirements)の改正ですが
結局発表がないまま2020年が明け、そして今日(2020年1月6日)に至るも
まだ正式なアップデートがありません

2019年11月末のラブアン当局とラブアン信託会社協会とのミーティングにおいて
ラブアン当局側から、「すべてのラブアン法人が2019年12月末までに実体要件を整えておいた方がよい」とのアドバイスがされたことが始まりですが、
その後、ミーティング中のそのアドバイスを正式に裏付ける正式な文書での発表はないまま、
今に至っているという状況です。

ただ、2019年12月中にラブアン当局から発表されたいくつかの文書によれば(このブログでもシェアさせていただいた文書です)、
実体要件の改正やその対象となる範囲(業種)が拡大される方向で協議が行われていることは確かのようではありますので
引き続き待つしかありません。

なお、
2019年12月24日、ラブアン信託会社協会から財務省(=実体要件の改正に関する正式文書を出す省庁)宛に要望書が提出され、
その要望書において、

ラブアンで活動している大多数のラブアン法人はライセンス事業者以外の一般のラブアン法人であり、もし、それらのラブアン法人が3%を享受できないような税制となった場合、多くの投資家がラブアンを去る可能性が高い。
短期的な視点で税収を増やすことを考えるのではなく、長期的な視点で税制改正を行うべきである

等が訴えられました。
これも踏まえて、ポジティブな方向に動くことを期待したいところです。

 

2.直近の問題(すでに信託会社に実体要件サービスを申し込んでいる企業様)

2019年12月末までに実体要件を整える方向でラブアン信託会社協会と準備を進めていたクライアント様には
信託会社より、2020年1月3日に、現状の説明に関するメールが送信されているかと思います(私が上記した内容とほぼ同内容)。

悩ましい点は、
この2019年12月末までのこの実体要件の手続きを完結させるためには
2020年1月15日までに、12月分のスタッフの給料に関する個人所得税、労働保険、年金の源泉徴収分を政府へ納付しなければならない
という点です。

何が悩ましいかといいますと、
これを完了させると、その政府へ支払ったお金は戻ってこないこととなりますが、
もし、今後発表される改正において、最悪のシナリオとして、一般のラブアン法人(Normal trading Labuan entities=貿易業だけでなく、IT業、サービス業、コンサル業等も幅広く含みます)が
実体要件を満たしている、満たしていないに関わらず、3%ではなく、24%が課税される
というようなことになった場合、
せっかく支払った費用が無駄になるという点です。

あるいは、
今言われている実体要件(二人以上のスタッフや年間5万リンギ以上の支出)よりも更に厳しい実体要件が
定められる可能性もゼロではありません。
もしそうなれば、いま進めている手続きでは要件を満たしていなかったということになります。

1月15日までのこの(源泉徴収の)支払いを行う前であれば、
まだ引き返すことはできないことはないですが、1月15日までにこれを支払った後は
もはやそのお金は戻ってこないこととなります。

上記の悪いシナリオがどの程度可能性があるかは
ラブアン信託会社としても、もはや予測ができない状況となっている様子です。
ラブアン当局からのアドバイスに従い、2019年12月中は実体要件を満たすサポートを進めてきたものの、
結局年末までに正式の発表もなく、
彼らとしてもこのまま手続きを進めてよいものかどうか、判断が難しい状況となっています。

また、スタッフの源泉徴収の政府への支払い期限は15日であるものの、
それに向けて事前に色々と会社の登録手続きなども進める必要があるため、
信託会社としては、1月7日、8日あたりまでに、各クライアント様にこのまま手続きを進めてもよいかご判断いただきたいようです。
この点、実体要件のサービスを信託会社へ申し込んだクライアント様には
個別に、1月7日前後に、最終の判断を求めるメールが送られるかと思います。

判断するための材料も曖昧で、どちらに転ぶかも予想が難しい状況ですので判断基準が難しいですが、
最悪のシナリオ(=24%課税)になったとしても信託会社へ支払った費用を諦めることができる方はこのままお進めになっても良いと思いますし、
最悪のシナリオになった場合にこの信託会社へ支払った費用が諦めがつかない方の場合は、信託会社へその旨言っていただければ、
すでに信託会社へ支払い済みの費用も返還してくれるようです。

各々ご決定のうえ、信託会社へできる限りお早めにご連絡いただくか、
あるいは
ひとまず最終決定のタイミングについて信託会社と協議していただくのがよろしいかと思います。
(15日までに実体要件の改正の正式発表がされる、もしくは、そこまでいかないとしてもなにか判断材料となるような発表がある可能性もゼロではないですので)

 

それではまた。

司法書士 熊木 雄介
Email: info@office-kumaki.name

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