東南アジアビジネスの拠点としてマレーシア・ラブアン法人を利用する。但し、日本の税制にご注意を。

忙しいです。色々とご縁をいただきまして、今月もマレーシア法人、ラブアン法人併せておそらく4~5社ほどは新規設立することになるかと思います。

今年初めに設立をお手伝いした日系企業様が現地ローカル企業を買収するというような案件もやっておりまして、6月後半から相手先企業のデューディリジェンスを行い、9月にいよいよ買収実行予定です。

マレーシア法人やラブアン法人の銀行口座開設のサポートも常時数件動いています。先週は某ローカル銀行のラブアン支店での口座開設の申請をサポートしました(ラブアン島へ行くことなくクアラルンプールにて申請可能な体制が整いました)。

 

法人案件に比べますと相続案件は落ち着いていますが、日本の不動産の相続に関して相続人がマレーシア在住であったりする案件の遺産分割協議書作成や現地公証役場からの認証手配等のご依頼をいただき、進めさせていただいているものなどがあります。

 

さて、今日の本題ですが、マレーシアを東南アジアビジネスの拠点として利用するための法人設立等サポートのご依頼を日系企業様から3件受けておりまして、現在同時進行中です。

皆様マレーシア国内でもビジネスをされるご予定ですので、まずはマレーシア法人を設立し、そしてそれに加えて、東南アジア全体の統括会社として、もしくは他国への貿易会社としてラブアン法人を設立されるというような案件です。

ラブアン法人を利用されるのは節税や就労ビザの取得という観点からなのですが、節税目的で利用されるご予定の皆様にご注意いただきたいのが、日本側の「タックスヘイブン対策税制」や「移転価格税制」や「各国との租税条約」のことなどです。

たとえば、「日本居住者がラブアン法人を設立し、現地に実体を構えず、単に書面上で利益をラブアン法人で計上する」というような方法では、日本の課税を免れることはできないようになっています。これはマレーシア側の税制によるものではなく、日本側の税制によるものです。

つまり、節税目的でラブアン法人の利用をご検討いただく際には、マレーシアやラブアン側の税制だけではなく、日本側/居住地国の税制も理解されたうえでご利用いただく必要があります。

したがいまして、弊社としましては、「マレーシア等の日本国外へ生活の本拠を移されるご予定の方」や、「マレーシアに法人のオフィス等の実体を構えるご予定のある方/企業様」以外にはラブアン法人のご利用はお勧めしておりません。

 

他方で、ラブアン法人は、他の多くのタックスヘイブン地域/国の法人と異なり、就労ビザを取得してマレーシアに住むこともできますし(ラブアン島だけでなく、KLやペナン等の西マレーシアに住むことも可能。)、オフィスを借りて実体を構えることができるという点で、合法的に利用しやすいオフショア法人ではないかと思っております。

シンガポールや香港も同様にビザを取得したり実体を構えることがしやすいですが、法人税率はラブアン法人の方が低いです(法人税率3%。しかも3%又は年間20,000リンギットを選択することができ、20,000リンギットを支払うことを選択された場合、Auditorによる会計監査を受ける必要もありません)。

 

東南アジアビジネスの統括会社として、もしくは、東南アジアへの貿易会社やコンサルティング業務提供会社として、ラブアン法人の設立をご検討されている方がいらっしゃいましたら、どうぞご相談くださいませ。

2015年8月5日

司法書士 熊木雄介
E-mail:  info@office-kumaki.name
※お仕事のご依頼につきましては、まずはメールにて概要をお送りいただけますと大変助かります。

 

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