
KSG Holdings Ltd.の司法書士 熊木です。
ひとまず、
この議題に関する基本的なことからお話しさせていただきますと、
2019年・2020年に行われたラブアン税制の改正の結果、
ラブアン税法に定められている優遇的な税率( 0%/3% )の適用を受けるためには、
「経済的実体要件」(economic substance requirements)を満たす必要があるということになりました。
そして、
もしこの要件を満たさなかった場合には、
ラブアンの優遇的な税率ではなく、24%が適用されることになってしまう、
ということとなっております。
「株保有のみを行うラブアン法人」の場合は、
その要件は以下のとおりとされています:
(1)ラブアン法人のManagement and Control がラブアン島において行われていること。
先月ラブアン当局からアップデートがありまして、
(1)を満たすためには、以下が求められるとのことです。
(a) 最低でも年に一度は、ラブアン島において取締役会(Board Meeting)が開催されていること。
(b) 登録住所(Registered Office)がラブアン島にあること。
(c) ラブアン信託会社(Labuan Trust Company)をラブアンの居住秘書役(Resident secretary)として任命していること。
原文の方もご確認ください。
現在のロックダウン状況ではラブアンへの渡航も現実的には難しい面がありますので、
ロックダウン中は、ラブアンのCompany Secretaryがホストとなり、
オンライン上での取締役会でもOKとされたようです。

- 9月後半に報道された世界の金融大手によるマネロンへの関与疑惑のスキャンダルが関係しているのかどうかわかりませんが、
某国際銀行がラブアン法人の口座を一斉に閉鎖するというようなことが発生したりしまして非常にバタバタしております。

- 2019年度(2019年12月末期)の決算の期限が10月28日に迫ってきておりますが、
あいかわらず適用される税制が不透明な状況が続いております。 - マレーシアへ移住したいというお問い合わせは相変わらず多いです。
ただ、ラブアン法人の就労ビザの認可はおりているのですが、
ビザ認可を得た後、マレーシアへ入国するための手続き・要件がコロコロと変わりますので入国を達成するのが悩ましい状況が続いています。ようやく昨日、夏にビザが認可された方の入国許可の手続きが大きく前進し、あとは在東京のマレーシア大使館で手続きをすればマレーシアへ入国できそうな流れになっていますが、この手続をしている間にまたルールが変わったりする可能性もあります。また、今回のケースが無事に成功したとしても、また今後のコロナの状況に合わせて随時手続きも変更があるでしょうから、ラブアン法人の就労ビザを利用したとしてもいつマレーシアへの移住を達成できるのかは、予測が難しい状況となっております。


